Team Foundation Server をチームで使う前にするべき10のこと #tfsug

TFSを実業務で使って早4回になります。
そんな4回でチームで使う前に準備しておけばよかった orz と反省する点があるので自戒も込めてまとめてみました。

前提

  • TFS2010
  • 筆者経験のプロジェクト導入規模は1〜20人
  • バージョン管理と自動ビルドのみ導入

1.保存可能なデータ容量を把握しておく

特に SQL Server Express を使っている方ですが、SQL Server 2008 Express は4GBが保存可能な容量の上限です。SQL Server 2008 R2 Express は10GBです。
(参考:
SQL Server 2008 R2 Express Database Size Limit Increased to 10GB - SQL Server Express WebLog - Site Home - MSDN Blogs
)
ソース管理に、ソースだけではなくドキュメント、開発ツールも保存したくなりますが SQL Server のエディションを確認した上で管理するものを決めましょう。 SQL Server Express Edition ではメモリ、プロセスについても制限があります。チーム規模が大きくなるようなら SQL Server Express Edition は避けるのが無難です。

2.Power Tools はサーバ、クライアントの両方にインストールしておく

TFSでこんな事できるかな(エクスプローラーからソース管理、バックアップ設定等)を調べるとPower Tools だと出来る、という事があります。プロジェクト内でソフトウェアのインストールを依頼できる場面は最初の一回に抑えたいので最初からインストールしておきましょう。Power Tools はこちらからダウンロードできます。
Team Foundation Server Power Tools December 2011 extension

3.バックアップを検証しておく

Team Foundation Server のバックアップ にどうやるか書いてありますが、PowerTools で簡単なバックアップ設定ができます。TFSのデータの保存先はSQL Server なので 知識があれば高度なバックアップ設定ができます。バックアップを取ったらリストアできるか検証しておきましょう。

4.ブランチガイドを読んでブランチ計画を考える

Visual Studio Team Foundation Server Branching and Merging Guide - Download: v1 - Visual Studio 2010 (Japanese)
にプロジェクトの特定に合わせてどのようにブランチを利用べきかのガイドがあります。(翻訳者の皆様ありがとうございます!)後から分岐用のフォルダを作成するとフォルダ構成がわかりづらくなりますのでこのガイドに沿って作成するのが良いです。あと、チームメンバーに分岐、マージをどうやるか展開する時にガイドに沿っていればガイドを見せる事で簡単な教育できます。

5.ゲートチェックインは最初から導入する

「最新版取ったらビルドできないんだけど。。」という言葉を撲滅するためにゲートチェックインを導入しましょう。この現象が起きやすいのはチームに余裕がない場合です。こんな時こそゲートチェックインだ!と思うのですが余裕がない状態で運用を変更するのはチームに負荷がかかります。なので最初から導入しておきましょう。

6.有償ツールのライセンスを準備しておく

よくGrapecityさんのツールを使わせて頂いてます。当然ですがライセンス情報がないとビルドしても動きません。ビルドサーバのライセンスというのは忘れがちなのでちゃんと準備しておきましょう。

7.自動ビルド→デプロイ+パッケージ作成の仕組みは作っておく

プロジェクトの途中で「ちょっと動作確認をしてみたい」と言われる事が多々あります。TFSでは自動ビルドからデプロイするのが簡単なので最初から検証環境へのデプロイの仕組みを作っておきましょう。Webアプリ限定で手前味噌ですが過去エントリを参考にどうぞ。
TFSの自動ビルドでWebアプリのデプロイ、配布パッケージの作成を同時に行う #tfsug - kaji_3's blog

8.プロジェクト警告の設定をしておく

ビルド結果をメールで通知できるようプロジェクト警告の設定をしておきましょう。手順はこちら→警告の設定

9.シェルブ機能をちゃんと教えておく

チェックインしていないソースの共有方法としてシェルブがあります。「プロジェクトの共有フォルダに置いておいたから」という言葉も撲滅しましょう。

10.認証情報をコントロールパネルから設定させる

「TFSに接続する度に認証ダイアログが出るんだけど」と言われます。ドメインを利用していれば問題ないのですがそうではない場合は、資格情報を保存させましょう。この資格情報設定 Win7, Xp, Vista でそれぞれ違うので各OSのサポートページのリンクを貼っておきます。


TFS 2012 からはExpress Edition も出ていますがある程度の規模になると「購入」をするはずです。TFSを周りにつかった人がいなくてアドバイスが貰えなかったばっかりに期待した効果がでないのは本当にもったいない!思い稚拙ながら自分の経験から10個上げてみました。これが誰かの助けになれば幸いです。
あと、ツッコミ、もっとこうすればいいよ!があれば是非お願いしますm(__)m